馬鈴薯宴会芸

限界バ畜作家志望大学生

旅行を終えて、ただ叫ぶ

こんにちは、黒崎です。以前ブログに書いた友人達との生き甲斐旅行を終えたのでその感想と最近読んだ本の話でも。

旅行

3年待った親友達との旅行に行ってきました。結論から言うとくっっっっっっっそ楽しかったです。気心の知れた仲間はやはり昔のままで、自分もまた昔に戻ったように笑って過ごしました。

部屋の鍵を部屋に忘れたまま外に出てしまい、締め出されて友人部屋のクソ寒い窓際に座布団2枚敷いて寝たことを除けば最高の旅行でした。

よくTwitterとかでいろんな人が言ってる旅館の客室にあるなんか良い感じの空間、あのテーブルと椅子が2脚ある窓際の空間です。あそこで冬に寝るとクソ寒いです。ご注意を(一生使わないライフハック)

上記のような些細なトラブルはありましたが概ね幸せな旅行でした。一緒にいるだけで幸せになれる友人、一生大事にしたい。そしてもっと君達のことを知りたい。

氷菓

最近読んだ本の紹介です〜(唐突)

米澤穂信さんの『氷菓』を読みました。

オタクの端くれとして前々から『氷菓』のアニメの良い噂は数々聞いてきましたが、黒崎はアニメを完走する元気のないしわしわな乾燥オタクなので原作を読破してここに感想を残す次第です。

氷菓』とは作中に登場する「古典部」という部活の部誌の名前です。主人公はこの古典部に姉の依頼で入部した「省エネ」を心情とする男子高校生・折木です。この折木と「一身上の都合」で同じく古典部に入部したお嬢様・千反田をはじめとする古典部メンバーがこの部誌の謎に挑むミステリーなのです。

結論から言うと、めっちゃ面白いですこれ。「人が死なないミステリー〜?けっ、んなもん味わいのない恋愛絡みのちゃいちゃい青春劇でなんか謎をふやかして終わるんだろ」とか思ってた俺が愚かだった。

というのも、この主人公の折木、基本の心情は「省エネ」を掲げるだけありめちゃくちゃ無気力無関心なんですが、切れ者切れ者。とにかく頭が良くて推理が完璧。些細な手掛かりから確実に真実を引きずり出してくる。そして、主人公を半ば無理矢理にでもそのモードにさせる千反田というヒロインの強引かつ好奇心旺盛な性格。そしてなによりそれらの推理をこちらに明確に伝えてくる作者の文章力。

気が付けば瞬で読破していました。特に作中で判明する最大の命題。

「なぜ、部誌のタイトルは『氷菓』でなくてはならなかったのか?」

これが解き明かされた瞬間、私は登場人物が感じたものと同等、あるいはそれ以上の背筋の震えを感じました。

それを見るためだけに、この小説を読んでもいいと思えるくらいに。

ぜひ読んでみてください。そして、その真相に触れた後、静かに私と握手しましょう。